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カレン・チェン:不調からの脱出、プレッシャーといかに向き合うか。

カレン・チェン
アメリカ代表。台北出身の両親のもと、1999年8月16日生まれた。カルフォルニアを拠点に練習。漢字表記は「陳楷雯」。4歳からスケートを始めて、12歳の時に全米選手権でノービスを制した。以来、注目を浴びるスケーターとなり、ジュニアグランプリシリーズの出場した全ての試合で表彰台に乗った。さらに13−14シーズンのJGPコシツェでは、金メダルを獲得したほどの実績の持ち主。14−15シーズンでは、ジュニアでありながら初めて全米選手権でシニアクラスに挑んだ。このデビュー戦でいきなり3位に入り、長洲未来以来のアジア系メダリストとなった。15−16シーズンから本格的にシニアへ上がり、クリーンなスケーティングや美しいスピンとスパイラルなどで観客を魅了し、存在感を示した。チェンは17歳という若さながら、振付も得意。昔からエキシビジョンを自力で仕上げてきた。今シーズンに入って、ショート、フリー両方の振付を自ら考案するという才能と実力を兼ね備えている。

―――シニアデビューして、期待を寄せたはずの昨シーズン、実は苦しんでいた。股関節、背中の怪我、そして靴の問題が解決できないまま、氷上での練習ができない状況が続いた。16年1月の全米選手権もあわや棄権という状況だったが、諦めず出場を決断した。しかし、結果は伸びず、12位に沈んだ。これを受けても、チェンは前向きの姿勢を保ち続けた。

「確かに結果としては悪かったが、いい経験ではあった。いつも失敗からたくさんのことを学んできたからこそ、私は強くなれると思っている。例えば、15−16シーズンに体の故障から健康の大切さを知ることができた。おかげでいい治療法もやっと見つかったし、靴の問題もようやく今シーズンでクリアした。9月からいつも通りにリンクにも戻れた。どれも昨シーズンの苦しみがあったからこそだと思う。今は痛みを感じながら滑る状況もあまりなく、去年(2015)みたいに氷へ上がれないこともなくなった。」(カレン・チェン)

―――15−16EXナンバー「梁山伯と祝英台」で扇子を手に華麗に舞い、そして16−17のEXナンバー「LOVERS」(ラヴァーズ、原題:十面埋伏。ゴールデンスピンエキシビジョンで披露)で長い袖を使い、中華の伝統文化を次々とテーマにした。彼女にしかできない世界観で観客の心を掴んだ。また、今シーズンは異例とも言える、自力での振付。その背景には、彼女なりの考えもあった。

「以前から自分でエキシビジョンナンバーを作ってきたので、振付自体はもう慣れているし、競技用振付のルールも把握している。ショートは最初から自分で考えた。フリーのほうは、実は最初は振付師に依頼したのだが、ただ、やっぱり自分の中で、ある程度のコンセンプトやイメージがあったし、ジャッジからもアドバイスを受けたので、自分のやり方で少しずつ修正した結果、気づいたらもう全部自分の考えた振付に切り替わっていた。ステップシークエンスとつながりの部分も自分で考えて振り付けた。特にステップの振付は、納得できるまでが難しく、何パターンも考えて、何回もやり直した。今回のNHK杯でも新しい課題を見つけたし、アメリカに戻ったらまた振付の修正作業に入る予定だ。もちろん毎回振付が終わったら必ずタミー先生に見せる。先生も私のことをとても信じてくれているから、足りないこととかがあれば絶対言ってくれる。だから私もその信頼に応えられるようにいい振付を目指して頑張っている。」(カレン・チェン)

―――シニアに上がって二シーズン目。15年の全米選手権で頭角を現し、そこから色々と経験を積み重ねてきた彼女。オリンピックのプレシーズンはどの選手にとっても重要に違いない。その中で成績が伸びないまま重圧を感じたチェンにも、課題に向けての変化や進化をし始めている。

「できないわけではない。練習であんなにできたのだから、試合でできないのは他に原因があると分かっている。その原因を根本から改善するのが今の私にとってすごく大事なことだ。いつもショートでノーミスのことばかりを考えていて、そのプレッシャーで頭の中がいっぱいいっぱいになってしまった。逆に体が固くなって、ミスが出てしまった。でも、フリーではもう失うものがない立場になって、余計なことを考えずにいつも通りにできた。ショートが下手だとかフリーが得意だとかじゃなくて、フリーではいつも通りの私でいられたこそ、点数が伸びたのだと思う。

例えばループ。本来は苦手ではなく、むしろ私にとってすごく簡単なジャンプだ。ただ、試合で一度失敗すると、次からはどうしてもループのことを考えてしまう。失敗するほど、毎回入る前により慎重になる。でもそれが逆に悪循環となって、ズレが生じてしまう。だから乗り越えるべきなのはループとかではなく、本当は自分のメンタル面をどうやってコントロールするかだと思う。」(カレン・チェン)

―――全米選手権シニア女子もいよいよ始まる。四大陸や世界選手権の派遣に関わるこの大事な試合、チェンはどんな課題や目標をあげたのか。

「まずはフットワークやステップ修正、そして新しい要素を振付に追加する。それからジャンプの安定さも上げなければいけない。これらがすべて完成してはじめて、試合に向けての準備が整ったと言えると思う。順位よりも自分の最善をちゃんと尽くすことがもっと大切だと思っている。一つ一つを丁寧にやっていけば、表彰台につながると信じている。」(カレン・チェン)

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(SkatingChina 記事/Lucier Ho 撮影/Lucier Ho/虾天王/刘睿阳)

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